日本写真印刷コミュニケーションズ株式会社

AR・VR|コラム

25.03.03

イマーシブビデオ撮影|必要な機材と
ポイントを解説

AR・VR|コラム

25.03.05

イマーシブビデオ撮影|必要な機材とポイントを解説

イマーシブビデオとは

視野角 180°または 360°の VR 映像で、没入感のある映像のことをイマーシブビデオといいます。 中でも 3D 映像は、2D に比べて圧倒的な没入感を味わうことができます。 今回は 180°の視野角で 3D 映像を撮影するポイントを解説します。

3D映像とは

3D映像は、VRゴーグルなどの”2つの目で2つの画面を見る”デバイスでのみ視聴できるコンテンツであり、それらの映像の”視差”によって実際の奥行きを感じられるコンテンツです。

VRレンズで撮影した1画面に2つの映像が写っている画像

3D映像の撮影

人間の目にある視差を忠実に再現するには、両目の離れ具合と同等の距離で左右に配置されたレンズで 2 つの映像を撮影する必要があります。 2つのレンズを搭載した 3D レンズとミラーレス一眼カメラの組み合わせや、商業用の 3D ビデオカメラなどで撮影することが可能です。 人の目には、被写体との距離に応じて左目の映像と右目の映像を上手く結像させる機能があるのに対し、3D レンズにはその機能が無いため、3D 映像を撮影するには被写体との距離に応じてレンズを選択する必要があります。

Canon VRレンズを装着した一眼カメラの画像

3Dの優位性

圧倒的な没入感の正体は”距離感”です。 これまで写真や映像で重要だった”被写界深度”という概念がそのまま”距離感”といういたってリアルな概念に置き換わります。 これにより構図作りにおける主題・副題・背景などをより効果的に配置することができ、撮影者や製作者の意図を忠実に(文字通りリアルに)再現することが可能になります。

撮影機材

今回は、業務用の機材ではなくコンシューマー向けの機材で3D撮影が可能なものを紹介します。

・35mmフルサイズセンサー機
カメラボディ:CanonEOS R5
180°VRレンズ:RF5.2mm F2.8 L DUAL FISHEYE

・APS-Cセンサー機
カメラボディ:Canon EOS R7
144°VRレンズ:RF-S3.9mm F3.5 STM DUAL FISHEYE
60°VRレンズ:RF-S7.8mm F4 STM DUAL(2024 年内発売予定)

・1/2 インチセンサー機(レンズ一体型)
Kandao Qoocam EGO

その他、クラウドファンディングなどで新しいカメラが続々登場しています。

撮影のポイント

・レンズ同士の距離による得意な被写体を理解する
前述のとおり、撮影するレンズの距離によって得意不得意が分かれます。 2 つのレンズ同士が近い場合は近距離の被写体、逆に遠い場合は遠距離の被写体が得意になります。 得意ではない被写体を撮影すると、遠近感が不自然になったり、そもそも2つの映像をきちんと結合させることが困難になったりします。

・手ブレは厳禁
VR ゴーグルなどのデバイスで視聴する特性上、撮影時の手ブレは「自分は動いていないのに視界が動く」といういわゆる”VR 酔い”に直結します。 ですので、基本的には三脚に固定し、カメラよりも被写体に動きがある映像を撮影する方が気持ちよく視聴できます。

・パンフォーカスで撮影する
2D にはなかった視差という要素が加わることにより、映像の被写界深度が浅いと視差とのミスマッチが起きてしまいます。 なるべく絞り値を高く設定し、パンフォーカス(画面全体にピントが合っている状態)で撮影するようにします。

まとめ

かつては専門的な技術が必要不可欠だった 3D 映像も、今ではミラーレス一眼で撮影できるので、 ポイントをおさえることで簡単に撮影することが可能です。 決して安価な機材ではありませんが、一昔前の業務用機材と比べると 1/10 以下のコストではじめられるので興味のある方はトライしてみてはいかがでしょうか。 また、当社では動画制作の豊富な実績と、長年の商業撮影で培った技術を活かしハイクオリティな 3D 映像を制作することが可能です。
ご相談・ご依頼お待ちしております。


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